2015年09月23日

南ア出身のスコットランド代表、日本戦に「リベンジの意識ない」

 スコットランドは日本と過去に4試合を戦い、すべて勝利している。しかし日本がW杯優勝2度の南アフリカを破った戦いぶりは、大会史上でも最大級の驚きと報じられ、今ではラグビー界全体が襟を正し、日本を意識し始めている。

 現在29歳のネルは、今年6月に居住年数の条件を満たしてスコットランド代表に入る資格を得たばかりの選手だ。しかし、ネルは、英グロスター(Gloucester)での日本戦について、頭にあるのは一つの国のことだけだと断言した。

「晴らすべき恨みがあるとは思わない。僕は素晴らしいスコットランド代表チームのためにプレーしているのであり、ほかに特別な感情はない。一つの試合を勝ちに行くだけだし、グラウンドに出て、真っ向勝負を挑む」

 一方、スコットランドのアシスタントコーチを務めるマット・テイラー(Matt Taylor)は、南アフリカ戦の結果、世界ランキングで日本が11位、スコットランドが12位と逆転された点について、それで何かが変わるわけではないとの見解を示した。

 テイラー氏は、「われわれとしては、明日は互角の力を持つ2チームが対戦し、やるべきことを80分間やり通せたチームが、最終的に勝者になると考えている」と語っている。

「この時を4年間待っていたし、この6週間から8週間は、日本戦だけに集中してきた。特に大きなプレッシャーはない。ただ、試合ができることを楽しみにしている」

「われわれは自分たちのラグビーに集中して、この4年間取り組んできた成果をしっかり発揮することだけを考えている」

 2011年にスーパーラグビー(Super Rugby)を制したレッズ(Queensland Reds)で、守備コーチを務めた実績を持つテイラー氏は、スコットランド代表のコーチ陣は、日本代表の選手の特徴を把握することに集中しており、策士エディー・ジョーンズ(Eddie Jones)ヘッドコーチ(HC)が仕掛ける作戦についてはあまり気にしていないと明かした。

「チームを見れば、どういう強みがあって、過去にどういうプレーをしてきたかはわかる。われわれは日本の選手、日本のパターンを知ることに集中している。」

「バーン・コッター(Vern Cotter)ヘッドコーチ(HC)はよくこう言っている。どんな状況になろうと、それに対応しなければならないとね。それこそがスコットランドの真骨頂だ」

 ネルは、スクラムが勝敗を分ける決め手になると考えている。南アフリカは非常に経験豊富なFW陣を擁していたにも関わらず、スクラムで日本の後手を踏んでいた。

 ネルは、「あの(南アフリカとの)試合を見れば、日本が間違いなく何かを仕掛けてくる部分があると思う。よく見ると、スクラムのプレッシャーのなかで、日本はうまくやっていた。相手(南アフリカ)が常に勝っていたわけではなかった」

「彼らのスクラムは入念にチェックした。向こうのやり方はわかっているし、向こうもこちらのやり方をわかっているはず。だから明日は、グラウンド上でいいバトルができるはずだ」
福源春
花之欲



Posted by evasann11 at 17:39